タイプ別の冷え性

/ 健康, 東洋医学

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真夏を何とか乗り越えたと思ったら急に気温が下がってきていますね。
特に雨の日は急激に気温が下がって寒いくらいです。
寒暖差が激しく冷え性の方にはツラいですよね。

冷え性と聞くと女性の症状という認識の方が多いのではないかと思います。
しかし、意外と男性にも多く、また男女問わず本人が気が付いていない場合もかなり多いのです。
実は冷え性には4つのタイプがあります。
それぞれに特徴があり、なりやすい人にも違いがあります。


●冷え性とは

そもそも冷え性って何なのでしょうか?
「手足が冷えることじゃないの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。
そもそもどうして冷えてしまうのか…
冷え性は特定の部位周辺の血液の流れが悪くなることで、温かい血液を送ることができずに部分的に体温が低下している状態です。
血流が悪くなる原因は、筋活動量が少ない、生活習慣の乱れ、自律神経の異常など様々です。


●冷え性のタイプ

ではその4つのタイプにはどんなものがあるのでしょうか?

  • 下半身型
  • 四肢末梢型
  • 内蔵型
  • 全身型

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脚だけ、手足両方、お腹、全身という感じで、どの部分が冷えるのかで分類されています。
下に行くほど、冷えることで身体に現れる症状が多くなる傾向にあります。
ただし、上のほうの冷え性がツラくないかというと、そういうわけではありません。

それぞれのタイプについて少し掘り下げてみましょう。


  • 下半身型冷え性
    主に下半身を中心に冷えているタイプ。
    逆に頭や顔はほてりやすい。
    座り姿勢等が多く、下半身の筋肉の硬直が原因の事が多い。

    下半身型は最も多いタイプの冷え性で、手は温かいのだけど股関節から下、特に膝より下が冷えているものです。
    現代人はどうしてもデスクワークが多いので仕方がないのですが、それに伴って人数も増えています。

    東洋医学では腎が弱っているとなりやすいタイプです。
    腎は特に下肢の健康を担当してくれているので、腎が弱ると下半身型の冷え性になりやすいです。


  • 四肢末梢型冷え性
    主に手先、足先を中心に冷えているタイプ。
    食事が足りなかったり、代謝がうまくいかなくなっていたりすることが原因として多く言われています。

    四肢末梢型は手足両方が冷えているタイプです。
    このタイプは手首や足首から先の末梢が冷えている方が多いのですが、悪化してくると肘や膝から先までと広範囲に冷えてきます。

    東洋医学では脾が手足の先を支配していると考えられているため、脾が弱っているとなりやすいタイプです。


  • 内蔵型冷え性
    お腹周りを中心に冷えているタイプ。
    消化機能の低下やお腹の手術などによって、内臓の血流が悪くなっている原因と言われています。

    このタイプはかなり冷えが強いタイプです。
    本来内蔵があるはずのお腹は、身体の中で一番温かい血液が巡っているので、一番温かくないといけない場所です。
    そのお腹が冷えているということは、血流が非常に悪くなっていると考えられます。
    このタイプの方は、お風呂に浸かっていてもお腹だけ温まらないという方が多いです。
    気になる方は一度お腹を触ってみてください。
    本来手よりもお腹の方が手よりも温かいはずですが、お腹と手が同じくらいの温度かお腹の方が冷たければ、内蔵型冷え性の可能性が高いです。

    東洋医学では消化器の機能低下が考えられるので、こちらも脾の力が弱っている可能性が高いです。
    また内蔵の血流が極度に悪くなっている可能性が高いので、瘀血があると考えられます。
    そのため血を巡らせる働きのある肝の力も弱っていると思われます。


  • 全身型冷え性
    全身的に冷えているタイプ。
    自分では気が付いていないことが多く、色々な症状が冷えによるものの可能性がある。
    生活習慣の乱れが原因の事が多いろ言われています。

    たまに体質的にこういった方もいるのですが、このタイプの冷えは他の冷え性の行き着く先です。
    単純に冷え性があるだけでなく、それが原因となる症状が多数出てくることが多いです。

    東洋医学では、なにか単一の原因というわけではなく、気血津液や五臓六腑が複合的に弱っていると考えられます。


●冷え性の対策

冷え性の解決において、最も重要なのが運動です。
本来人間の体温は一定に保たれているのですが、産熱(熱エネルギーをつくること)ができるのは基本的には筋活動だけです。
冬寒いときに鳥肌が立つのも、立毛筋という筋肉が熱を作るために収縮するからです。
また、運動は眠っている毛細血管を拡張させる効果があり、内臓や手足の先まで血液を送るためにとても重要です。
運動と言っても筋トレのような激しい運動は必要ないので、散歩やストレッチからチャレンジしてみてください。

ただどうしても時間や場所など物理的に難しいという方はいます。
これだけで解決するというわけではありませんが、外部から熱を加えることでもある程度の効果はみられます。
大きな血管なの近くを温めると、温まった血液がしっかりと届いてくれると思います。
腕であれば肘の内側、脚であれば太ももの内側、お腹だと下腹部やみぞおちあたりがオススメです。
ただし皮膚の薄いところなので火傷には十分に注意してください。
また大椎というツボはお灸をすると全身が温まって気持ちいいですよ。
gv14

冬前に身体を冷やすと、冬本番の際に身体が準備できてなくて調子を崩すことがよくあります。
冷えを取り除いて元気に秋冬を迎えましょう。

ただ実際に自分ではどのタイプかの判断って結構難しいですよね。
そんな時はご相談ください。

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