舌と身体の健康

/ 健康, 東洋医学

tangue_health
東洋医学では、身体の状態を把握するための方法として舌の状態を確認することがあります。
舌の状態は、健康管理において意外と分かりやすい指標になるのです。

東洋医学では、舌を見て身体の状態を把握する方法を「舌診」と言います。
すべてを紹介すると非常に多いので、今回は当院で最近よく見かける舌の状態を2つ紹介したいと思います。


●舌診とは

先程も書きましたが、舌診は東洋医学的な検査方法で舌の状態から身体の状態を判断します。
舌を診るときは、舌質(ぜっしつ)と舌苔(ぜったい)がポイントです。

  • 舌質:舌自体の形や色、また舌の裏の血管(舌下静脈)の状態
  • 舌苔:舌の上に乗っている白っぽいもの状態

健康的な舌の条件にはこれらのことが上げられています。

  • 薄く舌苔が乗っている
  • 舌全体が淡い紅色をしている
  • 舌全体が歯の内側に収まっている

※この舌診ですが、東洋医学独特な考え方から判断するため、西洋医学的な考え方からは少し離れてしまうこともあるため注意が必要です。



では実際に最近当院でよく診られる舌を2つご紹介いたします。

●歯痕舌

歯痕舌とは、舌の側面に歯の跡(歯痕)がついてボコボコしている状態です。
歯痕舌になる原因は主に水滞気虚の2つがあります。
shikonzetsu

水滞は、本来なら体外に排出されるはずの水が身体に溜まっている状態です。
簡単に言うと舌がむくんでいる状態です。

気虚は、気が不足して元気や気力がなくなっている状態です。
気が水を押し出せなくなっていたり、気の持っている形を留める力が弱くなり歯の跡がついてしまっています。

この状態が続くと、手足や頭のむくみ、頭痛やめまい、お腹の不調が出ることがあります。
解決するには余分な水を外に出し、身体に水が溜まりづらくしなければなりません。
水を外に出すには汗をかくこと、トイレを我慢しないことが大事です。
また、お酒や甘いものは身体に水を溜め込みやすくする作用があり、少し控えてみることもありですね。


●裂紋舌

舌の真ん中には正中線が走っています。
裂紋舌とは、舌に正中線以外の割れ目ができ、ひび割れている状態です。
裂紋舌になる原因は血虚です。
retsumonzetsu

血虚は、身体の滋養する血が不足している状態です。
舌を滋養できなくなって形を保てず、ひび割れができてしまうのです。

この状態が続くと、疲労感や不眠、立ち眩みやめまい、抑うつ感などが現れることがあります。
解決するには、まずはゆっくりと休むことと、それとよく噛んで食事をすることが大事です。
血虚は全身滋養できなくなっており、消化機能も落ちています。
よく噛んで食事をすることで、胃腸の負担を減してあげて下さい。



2つだけですが舌の状態を紹介いたしました。
さて、皆さんの舌はどうなっていますか?
舌って意外と身体の状態を反映しているのです。
一度、鏡で見てみてください。



当院では、経絡を用いた全身調整の鍼灸施術で自律神経を調整し、快適に過ごすお手伝いをさせていただきます。
東洋医学のこと、身体のケアのことで気になることがあればお気軽にお問い合わせください。


問い合わせは電話、LINE、メールにて承っております。

電話:044-381-7827
LINE:LINEで問い合わせる
メール:メールで問い合わせる


※使用されている画像等の著作権は当院に帰属します。無断での利用はご遠慮ください。

Next Post Previous Post