爪を見れば健康度合いが分かる!?
鍼灸を含めた東洋医学では、特に指先や手の感覚を非常に大切にしています。
私が鍼灸師になったとき、「指と手は何よりも大事にしなさい」と言われました。
鍼を打つツボは、同じ人の同じツボでも健康状態によって数mmから数cm変わります。
それを指や手の感覚で探さなければなりません。
ツボを探す以外にも、東洋医学の診察方法の脈診や腹診、切経などは手で触れて診察しなければいけません。
※脈診:日本では主に腕の脈の打ち方を観察する診察法
※腹診:お腹の色、腹筋の緊張状態、肌の状態を観察する診察法
※切経(せっけい):経絡が走行している部分を触れる、擦る、つまむ等で経絡の状態を観察する診察法
鍼灸師になってからは手先には割りと気をつけてきました。
それがここ半年ほど、開業準備や開業後のバタバタしていたことが身体に出てきたのか、爪に縦筋が増えてきて気になっていました。
それまでは、普段自分で鍼をしていたので縦筋がはほとんどありませんでした。(もっとしっかり鍼しないとと反省してます…)
で、先日患者さんの紹介で、ネイリストさんに爪を見ていただき、ピッカピカにしていただきました!
びっくりするほどキレイになって驚きです!(さすがプロ…)
爪の状態は、東洋医学ではよく体調を判断するときに見られています。
身体の健康状態は身体のいたる所に現れます。
手や指、爪にももちろん現れます。
爪は『筋余』と呼ばれており、読んで字のごとく、筋肉の余りです。
筋は血から栄養を受け取ることで柔軟に動くことができます。
筋に血がうまく送られないと、筋はうまく動くことができず、『筋余』である「爪」にも変形や色味が悪くなるなどの影響が現れます。
また爪は、五行では木に配当されていて、五臓の『肝』の影響を受けています。
『肝』の異常は爪に現れやすいと言われています。
そして『肝』は血の貯蔵庫としての役割と、血を必要なところに必要なだけ分配する役割を担っています。
『爪』は『肝』と『血』の影響を非常に受けやすい部分なのです。
実は『肝』はストレスや疲労、加齢の影響が現れやすいところでもあります。
そのためストレス、疲労、加齢で爪の見た目も大きく影響を受けます。
『肝』の働きが低下して、もしくは血の状態事態が悪くなると、爪が割れやすくなったり爪に縦スジが増えたりします。
これらは血の不足で爪が栄養できなくなったために起こります。
この状態が悪化すると、爪に横スジが入ったり爪が凹んだりします。
※爪がスプーンのように凹んだ状態をスプーン爪と言い、鉄欠乏性貧血の可能性が高くなります。
また爪の色が紫色になると、血の流れに異常が出てしまって、極度の冷えや血瘀の状態になっている可能性があります。
これらの爪の状態は『肝』の調子を調えることで改善することが多いです。
『肝』の調子を調えるには、以前にも紹介した『太衝』がというツボがうってつけです。
- 太衝:足の甲で、足の親指の骨と人差指の骨の間をつま先から足首側に向かって擦っていったときに、足の指の骨が合わさる場所
『太衝』は『肝』の経絡である足厥陰肝経の原穴という種類のツボで、原穴はその経絡につながる五臓六腑の働きを直接底上げしてくれるツボです。
夏場はエアコンで意外と冷えているのでお灸がオススメです。
ぜひ試してみてください。
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