東洋医学の春と養生④
東洋医学の春と養生の4回目です。
前回から具体的な養生法についてお話してきましたが、今回は養生法の続きです。
春は変化の大きな季節で、気をつけたほうがいいことも多いです。
養生法の紹介も2回に分けましたが、今回は後半です。
●春の養生法(セルフケア)後半
・朝の陽気をしっかり取り込む
身体の陰陽のサイクルと、自然界の陰陽のサイクルはリンクしていることが多くあります。
そのため、自然界のサイクルに合わせた方が身体にも良いことがたくさんあるのです。
春に最も力を発揮しなければならない肝は、特に朝に一番働かなくてはなりません。
特に春先は肝が弱って陽気の発散が難しくなることが多くなるので、朝に身体に陽気を取り込んで肝の発散を助けてあげましょう。
※陽気の発散にも陽気を使うので、周りから陽気取り込むことで肝を手助けしてくれます。
具体的には朝に日を浴びることがオススメです。
西洋医学的に見ても、朝日を浴びることは睡眠サイクルと体内時計を調節してくれるため理にかなっています。
そして春は陽気の動きが活発になり、何かを始めるにはちょうどいい季節なので、この機会に早朝の散歩を始めるなど良いのではないでしょうか?
・軽めの運動で陽気を発散
運動を始めるには、昼間の気温は丁度いい感じです。
軽く汗をかくことは、そのまま陽気を外に発散することと同意義なのです。
春から夏にかけて陽気が内にこもったままだとのぼせの症状が出やすくなってしまうため、適度に汗を書き陽気の発散を助けてあげることが大切です。
では、どんな運動をすればよいのでしょうか?
「軽く汗をかく」が重要なのであまりハードな運動をする必要はありません。
会話ができる程度のウォーキング程度で充分です。
慣れてくればや歩くスピードを上げたり距離を伸ばしたりしてみましょう。
更に慣れてくればジョギングにして、少しずつ負荷を上げていくといいでしょう。
・春は風と冷えに注意
冬に比べると随分暖かくなってきて、少しずつ薄着になりますよね。
ですがあまり肌を出すことはオススメできません。
春一番という言葉あるように、春は風が強く吹きます。
風は東洋医学ではとても厄介なものなのです。
風はものを上へ上へと舞い上げる作用があり、あまり風に当たっていると、陽気を上に集めすぎてしまうのです。
上に陽気が溜まってしまうと頭痛、めまい、鼻炎などの原因になってしまうため、薄手の上着で構わないので肌を覆って風に直接当たらないようにしましょう。
また春先はまだまだ風が冷たく、思った以上に身体を冷やしてしまうことが多いのです。
特に足元が冷えると、足が冷えて頭がのぼせる「冷えのぼせ」が起き、余計にのぼせ症状を強く出してしまいます。
そのため足元は特に冷えないように気を使ってあげてください。
さて、4回と長くに渡って東洋医学での春とその養生法について話してきました。
春は暖かくなってきて、何かを始めるにはとてもいい季節です。
反面、周りの変化に身体と心が置いていかれてしまわないよう対応していかなければいけません。
しっかり養生して、春を気持ちよくお過ごしください!
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