東洋医学の春と養生③
東洋医学の春と養生の3回目です。
今回からは、具体的な養生法についてお話していきたいと思います。
春は変化の多い時期で、気をつけたほうがよいことも多い季節です。
養生法として気にしていただきたいことも多いので、今回と次回の2回に分けてお伝えしたいと思います。
すでに花粉症などの春に多い症状に悩まされている方も多いと思います。
「養生なんてもう遅い」なんてことはありません!
少しでも楽しく春を過ごすため、夏に向けて身体を作り変えるため参考にしてみてください!
●春の養生法(セルフケア)前半
春の養生は、陽気を上手にコントロールして発散させることが目的です!
そうすれば春を元気に過ごすことができ、また次の夏に向けての身体を作ることができます。
・旬の春野菜で辛みを摂る
季節に合わせて身体も変化させていくことが重要です。
なので、その季節の旬野菜は身体にとても良いといわれています!
春の旬野菜には香りの強いものや、辛みのあるものが多く、そういった食べ物は陽気を発散させる力があると言われています。
例えば菜の花、せり、ふき、セロリ、たけのこ、アスパラガス、新玉葱、うど、ふきのとうなどがあります。
これらの食べ物は陽気の発散を助けてくれるものではあるのですが、ある程度自分で発散ができている方向けです。
陽気の発散に異常があり、すでにのぼせ症状が現れているかたは酢の物などの酸味のあるものを食べましょう。
酸味は身体を引き締め、のぼせ上がった陽気を下に引き下げてくれると言われています。
ただ、実際にのぼせている方って酸っぱいものが苦手な方が多いので、少し我慢して食べてください。
そういえば最近辛い食べ物が流行っているようですが、皆さん陽気の発散が難しくなっているのでしょうね(汗)
しかしあまり度を超えた辛さは、さらにのぼせさせてしまうので節度はもってください。
・イライラにはご注意を
春は何かを始めるには非常にいい季節です。
しかし、同時に色々なことが重なってしまいやすいのも春ならではですよね💧
そういったときはあれもこれも同時に考えなくてはならず、ついイライラしてしまうことも…
春は五臓では肝がもっとも活発に働く時期で、同時に肝が最も疲れてしまう季節でもあります。
肝が疲れてくると陽気の発散がうまく行かず、のぼせ症状が出てしまうことが増えます。
そしてこの肝はイライラにとても弱いのです。
東洋医学では、感情(メンタル)と身体は表裏一体と考え、相互に影響し合っていると何千年も前から考えていました。
その中でも、肝は怒りやイライラの影響を受けやすいと考えられています。
イライラが続くと肝が疲れてしまい、のぼせ症状につながってしまいます。
また肝は血の貯蔵庫といわれており、血を蓄え全身に必要な量を必要なだけ送る監督官を担っています。
ものを考えることは血を非常に多く消費します。
なのでマルチタスクのように多くのことを考え続けていると、肝は血を送るために常に働き続け疲弊してしまうのです。
肝を疲れさせないために、気持ちを落ち着かせて、あまり多くの予定が重ならないよう工夫したいですね。
そのために、あまり急がず一呼吸おいて、それこそ1回深呼吸してから行動してみてはいかがでしょうか?
そうすれば血の消耗も抑えられ、いい結果につながるかもしれませんね!
さて、今回は春の養生法の前半ということでお話しました。
次回も養生の続きをお伝えしたいと思います。
気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせは電話、LINE、メールにて承っております。
電話:044-381-7827
LINE:LINEで問い合わせる
メール:メールで問い合わせる
※使用されている画像等の著作権は当院に帰属します。無断での利用はご遠慮ください。