東洋医学と夏の養生①

/ 東洋医学, 健康

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日中は暑い日も増えてきて夏に向かっているという感じがしてきましたね。
今回から東洋医学での「夏」について話していこうと思います。
東洋医学におけるなつや夏の過ごし方、養生方法についてお伝えできればと思います。

しっかりと理解して養生することで、夏を元気に過ごすことができますよ!
また東洋医学では、前の季節の過ごし方が次の季節の体調に影響してきます。
秋口に重ダルさを感じたり、少し気温が下がってきた時期に不調が起きやすかったりする方は、夏の養生をしっかりしておくと楽に過ごせるかもしれませんね。
ぜひ参考にしてみてください!
1回目は東洋医学では「」という季節をどう考えているのかについてです。

ご存知の通り、夏は一年の中で最も暑い時期です。
また旧暦や二十四節気では、一年の中で最も昼が長い期間を指すこともあります。
いずれにせよ、陽が最も極まる時期です。
東洋医学では立夏(5月5日頃)から立秋(8月7日頃)の前日までを夏と考えています。
そのため、暦の上ではもう夏に差し掛かったところなのですが、現代の気候で考えると6月から8月くらいまでを夏としても良さそうですね(9月も含めるかは悩ましいところです💦)。
また日本の夏は、梅雨のように他の国と比較しても高温多湿という特徴があり、それが体調にも大きな影響をあたえるということが多いです。


●夏と陰陽

東洋医学では陰陽という考え方があり、陰の力が強い陰気と陽の力が強い陽気が循環していると考えています。

  • 陰気:冷やす力、一箇所に収める力、堅める力が強い
  • 陽気:温める力、発散して外に向かう力、動こうとする力が強い

この陰気と陽気は、季節によって力関係が変わっていて、夏には陽気が強く、冬には陰気が強くなっています。

先ほども言いましたが、夏は一年の内で最も陽気が盛んな季節です。
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草木は茂り、同じように人の身体も活発になります。
そのため行動的になり、レジャー等屋外での活動が多くなるのですが、過酷な厚さを避けて屋内で過ごす人もいます。


●東洋医学と夏

夏は様々なものが盛んに活動する季節です。
東洋医学では、そういったすべてのものが盛んになる夏の性質を「」と言い、成長する長ずるという意味があり、身体では陽気が外に向かって活発に働いています。
そのため身体は活動的になっています。

夏は五行では「」に配当され、五臓では「」が火の性質を持っているとされています。
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なので、夏には「火」の性質が強く反映される時期で、人体では同様に「心」の力が活発になります。
心は五臓の中で最も陽気の多い臓で、その陽気を発散させることで身体や精神を活発にしてくれています。
しかし、陽気が盛んになりすぎてしまうと、身体の中に余計な熱が発生してしまいます。
本来は汗をかいて熱を外に逃がしているのですが、散熱が機能しなくなると熱がこもってしまいオーバーヒートのような状態になってしまいます。
重症になると熱中症などの重篤な症状を引き起こしてしまうため体調の管理は重要になってきます。

体温の調節をしている汗は、身体の中では血です。
これは東洋医学でも西洋医学でも同じです。
東洋医学での血には陰と陽の両方の働きがあり、陽の働きは血を手足の先までしっかり送ることで身体を温めています。
そして陰の働きが汗です。
汗として体外に出てきて、冷却水のように余計に発生している熱を下げて体温を調節してくれているのです。



さて夏とはなんぞやについて話してみました。
次回は夏の注意点をお伝えしたいと思います。



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