節分と東洋医学
年が明けて早くも一月が経とうとしています。
来週には節分ですね。
節分は、暦上で春が始まる「立春」の前日のことです。
節分とは、本来は四季それぞれの変わり目のことを指していました。
現代では特に冬から春への移行期を指すようになり、二十四節気の最初の節気である立春の前日を節分として様々な行事が行われるようになりました。
節分に行われる行事といえば豆まきですね。
かつての日本は病気や災害のことを鬼に見立てることが多く、当時手に入りやすく栄養価の高い豆を撒くことで鬼を追い払って病や災いを払い祈願するために室町時代頃から始まったようです。
※豆まきの由来は諸説あります。
他にも様々な行事がありますが、そのほとんどが無病息災を願ったものとなっています。
実際にこの時期は季節の変わり目で、体調を崩しやすい時期です。
冬から春に変わるこの季節は三寒四温といって、3日くらい寒い日が続いてから暖かい日が4日ほど続き、そういった気候を繰り返しながら徐々に暖かくなっていきます。
そのため、寒暖差の激しい日が多くなり体調を崩しやすいということなのです。
この時期は、東洋医学においても体調管理をしていくうえで非常に大事な季節です。
冬から春に移り変わるこの季節は、自然界では様々なものが芽吹く準備を始める時期で、五臓では肝が最も働く時期です。
肝は五行では木の性質を持っています。
木が曲がりながらも枝葉を上や横に伸ばしていくその様子から、木の性質を持つ肝は気を発散させる力が強いとされています。。
そのため肝を整えることで気血の流れがスムーズとなり、身体全体のバランスを保つことができるとされています。
逆を言えばこの時期は肝が疲労しやすい季節でもあります。
肝が弱ると、気血の流れが悪くなりって血を全身へ送ることが難しくなり血虚となってしまったり、気が滞って気滞になってしまったりします。
その結果様々な不調が起こり、例えば冷え性や倦怠感、花粉症などが引き起こされます。
これらは陽気がうまく発散できずに起きていることが多いため、香りの強いものや少し辛いものを取ってうまく発散させていあげましょう。
例えばネギやフキ、タケノコなどです。
また節分の時期には、大寒と同じようにみかん等の柑橘類の皮を湯船にいれる慣習のある地域もあるそうです。
みかんの皮は湯液(漢方のこと)の分野では陳皮(ちんぴ)といって生薬として使われます。
陳皮は理気健脾、健脾和中、和胃止嘔、理気化痰、燥湿化痰、温陽散寒、散寒止痛、回陽救逆、理気調中の効果があると言われていて、簡単に言うと胃腸を調え、身体を温めることで、鎮痛、去痰、咳止め、むくみの改善などです。
季節の変わり目である節分ですが、体調を崩しやすい季節でもあり、昔から体調管理を行う上で重要時期であったことがよくわかりますね。
東洋医学でもやはり大事な季節で、元気に楽しく過ごすために少しお身体に目を向けてみてください。
当院では、経絡を用いた全身調整の鍼灸施術で自律神経を調整し、快適に過ごすお手伝いをさせていただきます。
東洋医学のこと、身体のケアのことで気になることがあればお気軽にお問い合わせください。
問い合わせは電話、LINE、メールにて承っております。
電話:044-381-7827
LINE:LINEで問い合わせる
メール:メールで問い合わせる
※使用されている画像等の著作権は当院に帰属します。無断での利用はご遠慮ください。