そのストレッチ、ちょっと待って!②
前回はストレッチの効果と科学的な根拠についてお話しました。
今回はストレッチを行う上で気をつけたいことを中心にお伝えできたらと思います。
道具が必要なく、手軽で始めやすいストレッチ。
でも正しく理解してストレッチを行っている方は意外と多くありません。
当院にいらっしゃる方も多くの方が健康増進に取り入れていますが、ほとんどの方にやり方を変えてもらったり別のストレッチに変更をお願いしたりしました。
ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
気をつけていただきたいことは2つです。
●反動を利用したストレッチ
まず気をつけたいのが反動をつけながらストレッチを行うことです。
一見、反動をつけた瞬間にしっかり筋肉が伸びているように感じて効率的に感じてしまいます。
ですが、筋肉が勢いよく引き伸ばされた瞬間に伸張反射を引き起こしてしまいます。
伸張反射は前回の内容で出てきましたね。
筋肉が引き伸ばされると、元の長さに戻ろうとする反射です。
つまり、伸ばしているつもりが縮めている事になってしまうのです。
さらに困ったことに、勢いよく筋肉が引き伸ばされることで伸張反射を過度に引き起こし、筋肉や腱への負担を増大させてしまいます。
最悪の場合、筋肉や腱のケガを引き起こしてしまいます。
ストレッチはゆっくりと筋肉を伸ばしてあげましょう。
●高負荷のストレッチ
「柔らかくするために」と痛いのを我慢し頑張ってストレッチを行っている方は気をつけてください。
筋肉の伸長率には限界があります。
あまりに頑張って伸ばそうとすると、筋肉が耐えきれなくなりダメージを負ってしまう可能性が非常に高くなります。
ではどの程度の強度でストレッチを行えばよいのでしょうか?
どんなストレッチでも、伸び始めたなと感じる瞬間があると思います。
筋肉に少しでも抵抗を感じ始めたらすでに伸びています。
その時点からストレッチの効果はすでに出始めてるのですが、そこから痛気持ちいい程度のところまで伸ばしてみましょう。
身体の固い方だと「この程度で伸びるの?」と思われるかもしれませんが、それ以上はマイナス効果になりかねません。
また、筋肉は伸びればよいというものではありません。
高付加で長時間筋肉を伸ばし続けると、伸び切ったゴムのように筋肉の収縮能力や収縮速度が(一時的にではありますが)低下してしまうことが分かっています。
そのため長くても60秒程度に留めましょう。
手軽に行えるストレッチですが、気をつけないとケガをしてしまうこともよくあります。
ゆっくりと、無理のない程度のストレッチを心がけてください。
また誰かにやってもらう場合は、きちんと知識があるかを確認することも必要かもしれませんね。
当院では、経絡を用いた全身調整の鍼灸施術で自律神経を調整し、快適に過ごすお手伝いをさせていただきます。
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