経絡治療とは?
当院で取り入れている「経絡治療」について少しお話します。
難しい用語は、できる限り分かりやすく噛み砕いて書いていきます。
経絡治療とは鍼灸の手法の一つです。
東洋医学の中でも日本で発展した鍼灸の手法で、少しずつですが世界的にも認知されつつあります。
東洋医学の理論の一つに、経絡という独特な考えがあります。
(経絡についてはこちらもどうぞ:経絡とは?)
経絡とは『気血の通り道』と言われ、全身に張り巡らされています。
その経絡の中を気血がスムーズに流れることで、人は活動ができていると考えています。
本来人間には自己治癒力が備わっていて、多少経絡に異常が起きたとしても自然と回復できます。
しかし、飲食の偏り、疲労や寝不足等による免疫力の低下や、気候や天候といった外的要因などによって自己治癒力が低下してしまうと、経絡の異常がなかなか良くならず病気になったり、ちょっとしたことでケガをしやすい身体になったりしてしまいます。
経絡治療は
『全ての疾病を経絡の虚実状態として把握し、それを主に鍼灸を用いて補瀉し、治癒に導く伝統医術である』
と定義されていて、経絡の流れに虚実という異常が起こるとで病気になるという本質に焦点を当てた鍼灸の治療法となっています。
- 虚:必要なもの(気血水)が足りず、経絡の流れが弱くなっている状態
- 実:ものが一箇所に必要以上に溜まって、経絡の流れを阻害している状態
- 補:ものが足りないところに、ものを集めて勢いのある流れを作る
- 瀉:流れを阻害しているものを動かして、正常な流れを作る
経絡の流れを調整することで、自己治癒力を引き出し、お身体を正常な状態に戻すという治療理論に基づいて施術を行います。
自己治癒力を引き出すという意味では、「治す」というよりは「本来の状態に戻す」という言い方が近いかもしれませんね!
薬や手術のように身体に何かを入れたり、身体から取り除いたりというわけではないので、身体への負担は少なくすみます。
経絡治療の大きな特徴は、『証を立てる』ことと、『鍼を浅く刺す』ということです。
『証を立てる』とは西洋医学で言うところの診断に近いものがありますが、明確な違いは状態の把握から治療方針まですべてを一連の流れで行います。
- 東洋医学独自の診察方法『四診』を用いてお身体の状態を見極める(西洋医学の診断はここまで)
- その状態に対して最適なツボを導き出す
- そのツボに対してどの程度の刺激をどうやって与えるかを決定する
『鍼を浅く刺す』のは、単純に深く刺す必要が少ないからです。
経絡は体表に近いところにあると考えられており、一番深いところでも5mm程度と言われています。
経絡を調整することで、身体を正常に近づけることが目的なので、それ以上に深く鍼を入れる理由が少ないのです。
深く入れないことも身体への負担が少なくすみ、また気胸などの事故も回避でき安全です。
参考書籍:日本鍼灸医学 経絡治療学会編纂
ぜひこの機会にめぐみ鍼灸で経絡治療を受けてみませんか?
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