寝ることは生きること
某人気ゲームが睡眠の分野に参入してきて、SNSを見ていると「少しは流行っているのかな?」という印象です。
睡眠を研究する身としては、寝ることの重要性に少しでも目を向けてくださると嬉しい限りです。
では、なぜ睡眠は重要なのでしょうか?
まずヒトはナゼ眠るのでしょうか?
ヒトに限らず、ほぼすべての動物は睡眠(もしくは睡眠に酷似した状態)を取っているといわれています。
しかし「ナゼ睡眠を取るのか」ということは、正確には分かっていません。
以前は脳の細胞の休息のためなどとも言われていましたが、ある研究では、脳のないクラゲが睡眠に近い状態になることが分かっています(Current Biologyの英論ページに移動します)。
他にも脳のないヒドラという生物も眠ることが判明しました(九州大学の記事に移動します)。
それに野生生物では寝ている時間は最も危険なため、寝ること事態がリスクを高めているにも関わらず眠りにつきます。
生物が脳がなくても、またリスクを犯してまで眠る理由はよく分かってはいません。
しかし眠らないことで身体に影響を及ぼすことは分かっています。
そうなのです。眠らないと命に関わるのです。
単純に、眠らないと命を落とすと言われています。
もちろんヒトでの実験結果はありませんが、ラットは3週間程度の断眠で命を落としてしまいます。
1964年にアメリカの高校生が約11日間の断眠に挑戦し、2日で目の焦点が定まらなくなり、4日で幻覚症状と記憶の欠落、7日でろれつが回らなくなり、8日で発音がうまくできなくなり、9日でまともに文章が喋れなくなりました。
また連続した断眠でなくても、慢性的な睡眠不足で「睡眠負債」がたまると、将来的に大きな病気にかかるリスクが格段に上がると言われています。
病気以外でも集中力や注意力の低下、反射神経の鈍りなどで事故に起こしたり、巻き込まれたりする例も多くあります。
6時間以下の睡眠を2週間続けると、集中力と注意力は2日徹夜しときと同じ状態(Sleepの英論ページに移動します)になると言われています。
ちなみに1日徹夜したときの脳は、酎ハイ7~8杯を飲んだときと同じ状態になります。
酎ハイ7~8杯…まともな判断はできなさそうですね。。。
それだけ睡眠の不足は脳に影響を与えます。
今や日本人の睡眠不足は、世界から見ても異常で、関心を集めています。
厚労省がまとめた2019年のデータ(新型コロナによりここ数年はデータがない)では、睡眠時間が6時間以上7時間未満の人口が最も多いという結果でした。(厚労省のページに移動します)
NHKが2020年にまとめたデータでは、日本人の平均睡眠時間は7:12分ですが、これはすべての年齢を含めているので、睡眠時間の長い子供も含めての時間です。
一節では、睡眠不足による経済損失は18兆円に上るそうです。。。
今回のゲームで睡眠に関心を持ってくれる方が増えることを願っています。
めぐみ鍼灸では睡眠に関する専門性の高いスタッフが睡眠相談も受け付けています。
また睡眠を東洋医学的に捉えることで、お手伝いできることがあるかもしれません。
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