東洋医学と夏の養生④
前回に引き続き、東洋医学での夏のセルフケアについてです。
今回は夏に食べたい食材の話をしていこうと思います。
それでは早速!
●夏の養生法(セルフケア)中編
・旬の夏野菜で苦みを摂る
旬の作物は、身体にとって重要な要素をとても多く含んでいます。
夏の野菜には苦みのあるものが多く、苦みは身体の熱を冷ます効果があると言われています。
夏野菜にはなす、きゅうり、トマト、冬瓜、ゴーヤー、ししとう、みょうが、オクラ、いんげん、大葉などがあります。
このラインナップを見て、「ゴーヤーは分かるけど、苦いものが少ない」と思われたかもしれませんね😅
これらの野菜は、一昔前は割と苦かったんです。
品種改良で苦みの少ないものが多くなりましたが、苦みの成分自体はしっかり含まれています。
前回もお話しましたが、夏は最も陽気が旺盛な季節なので、身体もとても活動的になります。
しかし、陽気も多すぎれば身体に、特に心臓や消化器に負担をかけてしまい、食欲不振や倦怠感、動悸などが出やすくなってしまうのです。
こういったときにみずみずしく苦みのあるものを摂るとよいと言われています。
ただし夏野菜は身体の熱を冷ますという性質上、あまり摂りすぎてしまうと必要以上に冷やしてしまい逆効果になってしまいます。
特にもともと胃腸の弱い方は、程々にしましょう。
・朝夕に軽い運動を
夏は陽気がとても旺盛になる季節です。
また運動は陽気の巡りを促進させてくれます。
運動をして汗をかくことで、身体の中に溜まった余分な熱を外に排出して体温を調節してくれます。
ただし気をつけなければならなのは夏の暑さです。
暑い時期の運動は五臓の心に余計な熱を持たせてしまいます。
心に負担がかかると、動悸、息切れ、倦怠感などの症状が現れます。
気温の高い時間帯の激しい運動は非常に危険なので、絶対に避けてください。
また汗をかくことは良いことなのですが、汗のかきすぎはよくありません。
汗は血から作られており、汗をかくということは気血を消耗することと同義だからです。
体温を下げるための汗はかきすぎれば気血を異常に消耗し、暑さに耐えられなくなってしまうのです。
そのため運動は大切ですが、朝夕の暑さがマシな時間帯に、散歩などの軽めのもので適度に汗をかくこと程度の運動を念頭に置いておいてください。
今年はまだ梅雨入りしていませんが、早くも真夏日のような暑さになっていますね。
夏野菜で身体を程よく冷まし、朝夕に軽めの運動をすることで、体温調節機能を維持して夏を乗り切りましょう!
次回は梅雨の過ごし方についてお伝えできればと思います。
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